家具のホルムアルデヒド放散とシックハウス症候群について
家具のホルムアルデヒド放散とシックハウス症候群について
シックハウス症候群とホルムアルデヒドについて
弊社は近年家具のホルムアルデヒド放散が言われる前から、
F3やF4家具のみの取り扱いにこだわり、シックハウス症候群対策をしていました。
それはなぜかと言いますと、私の前職が分譲マンション会社で、
在職時に建築基準法の改正があり、住宅の内装には低ホルムアルデヒドの建材のみしか使えなくなりました。
■建築基準法の改定年表
2002年 シックハウス症候群の原因と言われるVOC13物質について厚生労働省が室内濃度指針を示す。
2003年 建築基準法が改正され、13物質のうちホルムアルデヒドとクロルピリホスについて規制が施行。
これによって、住居や事務所、商店など人が使用する建物を建てる・改築する場合は、
使用建材のホルムアルデヒド発散量に基づいて、使用制限がかけられるようになりました。
具体的には下記表にて説明いたします。
■ホルムアルデヒド放散量と建物への使用制限
建材の区分 | JIS・JAS表記 | 発散速度 | 内装材使用制限 |
建築基準法規制対象外 | F☆☆☆☆ | 5μg/㎡h以下 | 制限なし |
第3種ホルムアルデヒド 発散建材 |
F☆☆☆ | 5~20μg/㎡h | 床面積の2倍まで |
第2種ホルムアルデヒド 発散建材 |
F☆☆ | 20~120μg/㎡h | 使用制限あり |
第1種ホルムアルデヒド 発散建材 |
表記なし | 120μg/㎡h超 | 使用不可 |
と、国内で建築に使用する場合はホルムアルデヒド放散量によって使用制限がありますが、
家具には今の所そういった制限がございません。
ですので、私がマンション会社にいたときは、
室内はF☆☆☆☆でも、家具からの放散があるので、しばらく換気しておいてください。
というふうに説明していました。
詳しくはこちらの国土交通省の資料にて
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/sickhouse.files/sickhouse_2.pdf
と、住宅には法的に規制がかかった建材ですが、家具は相変わらず規制がないままです。
シックハウス症候群について
ここで話に出てるシックハウス症候群ですが、近年住宅の密閉度があがり、
家の建材や家具などから発生する化学物質、カビ・ダニなどによる室内空気汚染からなる健康影響が
「シックハウス症候群」と言われています。
シックハウス症候群は、医学的な単一の疾患ではなく、住宅に由来する様々な健康被害のことを指します。
主な症状としては、皮膚の蕁麻疹、目がチカチカする、鼻水咳などです。
個人差がありますので、一概にどの程度から安心などとは無いですので、
F4の建材や家具のみの部屋でも症状が出る方は出ますし、
対策が全くされてない部屋でも症状が全く出ない方もいます。
大川家具ドットコムのシックハウス症候群対応
大川家具ドットコムは、木製家具におけるシックハウス症候群対策として、以下のような対策を行っています。
1,使用建材はF4、F3の建材を使用しているもののみ使用しています
合板、ボンド、塗料それぞれF3以上のもののみ使用し、できるだけホルムアルデヒドの放散量を抑えてます。
2,倉庫保管は換気のいい場所にておこなう
F4・F3の建材でも若干ホルムアルデヒドの放散がある場合があります。
ですので、家具が弊社にあるときは、できるだけ換気を施して保管しています。
また、保管時はダンボールでの完全梱包せず、穴の空いたビニール袋で
通気性を保ちつつホコリ等が入らないよう保管しております。
弊社倉庫は年季の入った旧家具工場を使用しています。
ですので、自然に換気はいい状態にあります^^;
3,国産家具だけの取り扱い
日本には上記のように法律が決められて、シックハウス症候群をなくそうという動きがありますが、
あくまでも日本での話です。
途上国などではシックハウス症候群という概念も無い国もあるかもしれません。
そういった国では当然のようにホルムアルデヒドが含まれた建材が使われているかもしれません。
実際、「東京都生活文化消費生活部生活安全課」が行ったテストで、指針値を超えた家具はすべて輸入家具でした。
https://www.kenko-kenbi.or.jp/science-center/environment/topics-environment/3661.html
表1 室内濃度試験結果1) (指針値を超えた検体とその室内濃度等)
検体No. | 品目 | ホルムアルデヒド(ppm) | 表示 | 価格 | 国産/輸入 |
---|---|---|---|---|---|
8 | 本棚 | 0.25 | 7,500 | 表記なし | |
14 | タンス | 0.15 | 9,990 | 輸入 | |
16 | タンス | 0.34 | 10,800 | 表記なし | |
17 | タンス | 0.15 | 14,800 | 輸入 | |
19 | タンス | 0.093 | 19,980 | 輸入 | |
26 | 本棚 | 0.15 | F☆☆☆ | 12,880 | 輸入 |
※表記なしはおそらく輸入家具
もし異臭を感じたら
ホルムアルデヒドは無色透明で目に見えません。
が、臭いはしまして、ビニールのシールの臭いだったり、ツンと来る臭いだったり、油性マジックのような臭いだったりします。
ですが、紛らわしいことに、木も臭がします。
ヒノキだったり杉などの家具は木の臭いが良くします。
が、あまり木に関わってない方だとその木の臭いも異臭に思われる方もいますので、
一応ご確認ください。
タンスからホルムアルデヒドと思われる臭いがしましたら、換気を良くして、
引き出しや扉があれば空けたまま1週間位置いておいてください。
臭いはかなり少なくなると思います。
また、引き出しなどを空けておく際、全開にすると重心が前がかりになって、
前倒れする可能性があります。
ですので、5センチずつ開けるなどして前倒れしないよう気をつけてください。
また、弊社では開梱換気保管サービスを始めました。お客様の健康と安心を考えサービスを開始しました。
ホルムアルデヒドできるだけ除去サービス
上記のように新しく購入された家具には、ホルムアルデヒドという揮発性有機化合物(VOC)が含まれている場合があります。この物質は、特に敏感な方やアレルギーを持つ方にとって健康に影響を及ぼす可能性があります。
このサービスでは、なるべくホルムアルデヒドが除去されるようにするために、以下のプロセスを実施しております。

厚生労働省目標値0.4mg/m3 を下回る0.23mgの倉庫にて保管(8月の最も数値が高くなる時期測定)
開梱・通気
ご注文いただいた家具は、一旦梱包を解き、引き出しや扉などを開いて通気性の良い倉庫で保管しホルムアルデヒドが効果的に発散される環境を提供します。期間は最低1週間換気します。
引き出し扉などを空けて通気性よく保管します。
保管期間
家具を一定期間(例:1週間~)保管することで、ホルムアルデヒドの揮発を最大限に促進し、安全な状態でお届けできるよう努めます。
※このサービスはホルムアルデヒドの完全な除去ができるものではございませんのでご了承ください。こちらのサービスは各商品の買い物かごにオプションにてお選びいただけます。
この記事を書いた人![]() |
堤太陽(Taiyo Tsutsumi)。株式会社大川家具ドットコム代表取締役社長。宅地建物取引士 家具の町、福岡県大川市で生まれ育ち、新卒と同時に北九州市のマンション業者に就職。 退職後、2006年より家業である家具卸を手伝っているうちに、大川市の基幹産業である家具製造 の未来に危機感を感じ、「大川を再び家具で盛り上がる街にしたい」 という思いから、大川家具ドットコムというネットショップを立ち上げ、 大川家具を全世界に広げたいと模索中。 2019年 経営革新認定 2021年 JETROの越境EC「Amazon.com Japan Store」採択 2022年 「デジタルツール等を活用した海外需要拡大事業」補助金採択 2023年 越境EC用英語サイト「https://shop.okawakagu.com/」開設 |
■商品マーク解説
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