家具塗装の違い【オイル塗装・ウレタン塗装・その他塗装の利点弱点】
●家具塗装の違い-良い家具の選び方-
市販されている家具はだいたい塗装をしています。
大体というのは、ヒノキ・杉など湿気に強い材は塗装しない場合もあります。
弊社でもヒノキ・杉の家具は無塗装のものも多いです。
大川家具ドットコム無塗装の家具
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まず、塗装している家具と無塗装の家具の違いですが、
家具で塗装する理由はいくつかありますが、主な理由としては
1.表面の保護
無塗装ですと水などの液体により染みができたり、カビが生えやすくなったりします。
塗装をしておけば液体の侵入を防ぎシミやカビがつきにくくなります。
2.表面をきれいに見せるため
塗装をするとだいたい濡れ色になります。
無塗装のままだとはっきりしない木目や斑も塗装をして濡れ色にすれば木目もはっきり出てきます。
また、色を付けたりして特徴のない木材でもいい雰囲気を出せたりします。
3.腐食防止
木材は湿った状態が続くと腐っていきます。
塗装で表面を保護して腐れの原因である液体の侵入を防ぎます。
以上が塗装をする主な理由で、逆に液体がかかりにくかったり汚れにくいと思われるところであれば
無塗装の家具で木材そのものの手触りや薫りを楽しむという選択肢もあります。
◯では、日本で販売されている家具で主に使われる塗装について
■ウレタン塗装
おそらく家具屋さんに市販されている家具で一番多いのが、このウレタン塗装ではないでしょうか。
ウレタン塗装は木材の表面にウレタンの塗膜を作って、木を外気に触れないようにしています。
ですので、水や汚れに大変強く、しばらく濡れたままにしていてもまったく問題ないです。
逆に言うと、木の風合いは触っても感じられません。
以前はウレタン塗装というと分厚い塗膜でいかにも塗装している。
という感じでしたが、最近は薄めの塗膜で導管も感じられるように仕上げているところが多いです。
そうなると見ただけではウレタン塗装なのか、後記述するオイル塗装か私でも見分けが付きません。
■オイル塗装
次に多いのがオイル塗装ではないでしょうか。
オイル塗装はその名の通り、木材にオイルを塗った仕上げです。
ウレタン塗装との違いは、ウレタン塗装は表面に塗膜を作りますが、オイルは木材に浸透します。
ですので、手触りは無塗装に近く、木の手触りを感じられます。
また、亜麻仁油など植物由来の天然のオイルを使うことが多いので、環境や身体に安心して使えます。
表面に塗膜を作りませんので、ウレタン塗装よりは水や汚れに弱いです。
また、オイルが揮発したり、水ぶきしていくうちにオイルが取れてきますので、
1・2年に一度オイルを塗る必要があります。
弊社取り扱い家具は上2つが主ですが、他にもラッカー塗装というものがあります。
ラッカー塗装は今ほとんどの国産家具では使われなくなっています。
アンティーク家具などに多いイメージです。
その他、UV塗装などもあります。
UV塗装は、UVの被膜を作り、ウレタン塗装より硬くて耐久性のある塗装で、
ツヤツヤしたような仕上がりになります。
モダンな感じの家具に使われることが多いので、弊社ではほとんど扱いがありません。
汚れ にくさ |
耐水性 | 風合い | お手入れ | 補修性 | 手触り | |
無塗装 | × | × | ◎ | × | ◎ | ◎ |
ウレタン塗装 | ◎ | ◎ | △ | ◎ | × | △ |
オイル塗装 | △ | △ | ◎ | △ | ◯ | ◎ |
ラッカー塗装 | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | ◯ |
UV塗装 | ◎ | ◎ | × | ◎ | × | × |
主観的な一覧表ですが、これを見るとなぜ量産されている家具にウレタン塗装とオイル塗装が多いかがわかりますね。
ラッカー塗装も良いのですが、揮発性が高いので日本の工場ではほぼ使われなくなってます。
この記事を書いた人![]() |
堤太陽(Taiyo Tsutsumi)。株式会社大川家具ドットコム代表取締役社長。宅地建物取引士 家具の町、福岡県大川市で生まれ育ち、新卒と同時に北九州市のマンション業者に就職。 退職後、2006年より家業である家具卸を手伝っているうちに、大川市の基幹産業である家具製造 の未来に危機感を感じ、「大川を再び家具で盛り上がる街にしたい」 という思いから、大川家具ドットコムというネットショップを立ち上げ、 大川家具を全世界に広げたいと模索中。 2019年 経営革新認定 2021年 JETROの越境EC「Amazon.com Japan Store」採択 2022年 「デジタルツール等を活用した海外需要拡大事業」補助金採択 2023年 越境EC用英語サイト「https://shop.okawakagu.com/」開設 |
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