家具の表面材の違い【無垢材・突板・プリント合板など】
●家具表面材の違い-良い家具の選び方-
まず、家具の表面材とは、読んで字のごとく家具の表面に使われている素材のことですが、
家具ではかなり多くの表面材が存在します。
普段家具選びなどされてない方には多すぎてわからないと思いますので、
ここでまとめてご紹介します。
私が思う上質なものから順に紹介していきます。また、価格もだいたい上のものから下に向かってだんだん安くなっていきます。
1.無垢一枚板材
天然木の無垢材一枚を使った表面材です。
天然の木を切り出してそのまま使っているので、木の木目が連続して続きます。
当然天然のものなので、その木目は1つ1つ違い、完全オリジナルな家具になります。
弱点としては、一枚板なので反りやすい、内部も詰まっているので多少重たい。
希少性があるので価格が高いなどがあります。
大川家具ドットコム内の一枚板商品はこれになります。
![]() オーク一枚板無垢材シェルフ |
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2,無垢集成材
無垢材を数枚張り合わせて1枚の板にしたものを無垢集成材といいます。
通常家具で無垢材というのは、この無垢集成材のことをいいます。
(一枚板は、1枚板といいます)
幅広のテーブルやチェストなどの前板は無垢集成材を使っているものが多いです。
集成枚数によっても見た目が変わります。
弊社バーカウンターのように2枚ハギでしたら、そこまで違和感はございません。
逆にかなりの枚数ハイでいるとそれはそれで味になります。
1枚板よりコストを抑えられ、反りにくいのが利点です。
3,天然木化粧合板(つき板)
上の2つは木そのものを表面材にしたものでしたが、天然木化粧合板から下は違います。
天然木化粧合板は、業界的には突板(つきいた)と言われていて、天然無垢材を大根の桂剥きみたいに薄くスライスし、
それを基材に貼り付けたものです。
基材にも種類があり、後ほど出てくるフラッシュ合板だったり、安価な無垢板だったり、MDFだったりします。
突板の家具はヨーロッパアンティーク家具で多用されていて、見た目の良さとコストのバランスがとても良い手法です。
突板にも、厚つきと薄づきがありまして、厚づきだと0.4~1ミリ厚、薄づきだと0.4ミリ以下が多いです。
価格も当然厚づきと薄づきで変わります。
厚づきになると、無垢材の深みも感じられますが、国内流通の家具は、ほぼ薄づきです。
通常は突板をラワン合板などに貼るのですが、最近は突板をガラスに貼りリモコンが通るが、見た目は天然木。
というようなTVボードも出てきています。
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4,合成樹脂化粧板
ここから下は私が個人的にあまり好きではないものです(笑)
なぜ好きではないかというと、いわゆるフェイク木目(木目柄に印刷したもの)
で、自然のものではないからです。
大川家具ドットコムでの商品取扱数は他ショップさんに比べ極端に少ないと思います(汗)
話を戻して、合成樹脂化粧板ですが、これはポリエステルやオレフィンなどの合成樹脂シートに木目などを印刷したものです。
耐水性や耐傷性に強いので、食器棚など水がかかりやすいところによく使われます。
無垢の家具でたまに節が気に入らないというお客様が居ますが、
このプリントした合板でしたら木目なんてどうにでもできますので、そういうことはなくなります。
(それがいいのかどうかは個人の趣味趣向ですが)
5,プリント化粧紙合板
いわゆるプリント合板で、紙に木目などを印刷したものを貼り付けたものです。
水にも弱く、シールを長い間貼っておくと剥がす際に一緒に剥がれたりして、非常に見た目が悪くなります。
無垢の家具でも側面や裏面にプリント紙を使用していることは多々あります。
また、内部にもよく使われています。
これを前面の表面材に使った商品は大川家具ドットコムでは殆どありませんが、
人気ジャンルでのラインナップとして一部取り扱っています。
また、印刷モノですので、永く使っていると日に焼けて印刷のインクが飛び、色が薄くなっていったりします。
無垢材や突板の家具は逆に長く使っているうちに色が濃くなっていくのが多いのですが、印刷物は逆です。
上を一覧表にしたものがこれです
価格 | 耐久性 | 補修性 | 見た目 | 5年後の見た目 | 風合い | 反りやすさ | 重さ | |
無垢一枚板 | × | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | × | × |
無垢集成材 | △ | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | × |
突板 | ◯ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
合成樹脂合板 | ◎ | △ | × | × | △ | × | ◯ | ◯ |
プリント合板 | ◎ | × | × | × | × | × | ◯ | ◯ |
この記事を書いた人![]() |
堤太陽(Taiyo Tsutsumi)。株式会社大川家具ドットコム代表取締役社長。宅地建物取引士 家具の町、福岡県大川市で生まれ育ち、新卒と同時に北九州市のマンション業者に就職。 退職後、2006年より家業である家具卸を手伝っているうちに、大川市の基幹産業である家具製造 の未来に危機感を感じ、「大川を再び家具で盛り上がる街にしたい」 という思いから、大川家具ドットコムというネットショップを立ち上げ、 大川家具を全世界に広げたいと模索中。 2019年 経営革新認定 2021年 JETROの越境EC「Amazon.com Japan Store」採択 2022年 「デジタルツール等を活用した海外需要拡大事業」補助金採択 2023年 越境EC用英語サイト「https://shop.okawakagu.com/」開設 |
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